亜鉛は消化や新陳代謝に関わる数百の酵素が体内で正常な働きをするためには欠かせないミネラルで、たんぱく質やコラーゲンの合成にも必要です。また、脳や神経系にも重要なミネラルで、足りないと記憶力の低下や物忘れがちになることも。欠乏するとその他にも味覚の低下、疲労感、集中力の欠乏、傷の回復の遅れ、また感染症にかかりやすくなるなどの症状が出ます。亜鉛は赤身の肉、卵、カキ、レバーなどに豊富に含まれます。肉類をあまり食べない人は特に意識的に摂取する必要があります。

カルシウムは骨の元になる重要なミネラルです(※1)。カルシウムは腸で吸収されてはじめて骨などになりますが、摂取したカルシウムがすべて吸収されるわけではありません。一番吸収の良い牛乳でも、実は入っているカルシウムの半分は吸収されずに排出されてしまいます。特に60歳を超えると腸からのカルシウム吸収がさらに悪くなってしまいます。ビタミンDはカルシウムの吸収を助ける働きがあるので、一緒に摂ると効果的です。カルシウムが不足すると、イライラしたりする原因ともなり、カルシウムはイライラや鬱の解消になります(※2)

腸でカルシウムの吸収のために欠かせないのがビタミンDで、血液中のカルシウム濃度を一定にする働きもあります(※3)。ビタミンDは日光に当たることで体で作られ、また魚介類にも豊富にふくまれます。

ボロンはビタミンDを活性化するミネラルで、骨の形成に重要な役割があります(※4)。またカルシウムが骨から外に出て尿に排出されてしまうのを防ぐ働きがあり、骨の維持にも大切です。フルーツや野菜、ナッツ類に含まれます。

マグネシウムは、心臓や筋肉の働きを正常に保ち、精神安定、脂肪の代謝、血圧の正常化(※5)などの働きを行っています。また、ビタミンＢ群とともに、糖質や脂質のエネルギー代謝を促進して疲労回復の手助けをしています。筋肉の収縮はカルシウムの働きで起こりますが、このカルシウムを調節しているのがマグネシウムです。疲労やアルコールの飲み過ぎ(※6)、睡眠不足によりマグネシウムが消費されると、筋肉の収縮をコントロールできなくなり、筋肉のけいれんやひきつけが起きやすくなります。血管筋や心筋でけいれんが起きると、最悪のケースでは狭心症や心筋梗塞になる恐れもあります。ストレスにさらされると尿から排出が起こり、またお酒を飲む人、食生活が乱れている人はマグネシウムが足りない傾向にあります。また高齢の方はマグネシウムの吸収が悪くなるので足りなくなる恐れがあります。食品中では、ナッツ類、豆腐、玄米に多く含まれています。

マンガンは骨や軟骨の形成に必要なミネラルです。また、糖や蛋白質の代謝にも関わるミネラルです。マンガンは玄米、大豆、ねぎ、ショウガ、牡蠣などに豊富に含まれます。

スギナ（Equisetum arvense和名：つくし）はシリカ、マンガン、マグネシウム、鉄、銅などの重要なミネラルが含まれています。昔から西洋では止血や腎臓を助けるハーブとして、また髪、爪、骨を強くし、カルシウムの吸収を助けるハーブとして用いられてきました。

ベントナイトは火山灰からできた粘土層で微量ミネラルが豊富に含まれます。吸収力に優れていて、体内では食べ物に微量に含まれる毒素を吸収して外に排出する働き(※7)があるため、デトックス成分として古くから南アメリカ、オーストラリア、アフリカなどで使われてきた歴史があります。